一畳日記

もうひとつの人間観

急性腰痛で労災おりた

昨年、仕事中に急性腰痛を発症した。
Googleで腰痛・労災と調べると殆どの場合「認定されにくい」と書かれているが、
今回は腰痛発症から2カ月の休職を経て労災認定が降りた話を綴っておこうと思う。

昨年12月頭、突然腰に電撃が走った。

11月末まで非常に忙しく、その日は、もう12月か・・・と気だるさを感じていた。
(今思えば、前日に身体の疲れをもっとしっかり取っていればよかったと思う。)
大量に届いたお歳暮を整理していたところ、床に置かれた箱をしゃがんで持ち上げた瞬間、全ての力が抜けるような痛みが走ったのだ。
この痛みはやばい、すぐに横にならないとやばい、という自覚はありつつも大事にしたくなくて、とにかく大人しく過ごそう…と何食わぬ顔で仕事をした。
痛みに耐えながら昼休憩を個室で取っていたものの、あと5時間程度仕事して1時間かけて家に帰る自信がなくなり、やはり早退させてもらおうと、会社の人へ告げようと決めたのだが、痛すぎで吐き気と立ち眩みが重なり体力はもはや限界で、脂汗を出しながら先輩に声をかけ、結局めちゃくちゃ心配されながら、フラフラの状態で会社を出た。

フラフラの状態で会社を出た。

これも良くなかった。結局会社のビルの下で身動きが取れず、外は寒いし、腰も痛いし、気持ち悪いし、動けないし。ちょっと涙目になりつつ、地元にいる母親とLINEで連絡を取っていたところ
そのまま家に帰るな!病院へ行け!
と言われ、いやいや、無理だよ。動けないよ。まじでどうしよう。と半泣きで路頭に迷っていたところ、奇跡的に、タバコ帰りの会社の方(神)が目の前に現れたのだ。

救いの神降臨。病院へ行く

神「え、まだいたの?大丈夫?」
「大丈夫じゃないんですけど、帰りたいんですけど、親が病院行けって言ってて、でも無理なんです帰りたいんです」
パニック状態である。素直に助けてと言えなかったのだ。たまたまLINEで母親に「気持ち悪い」と送ってた画面が目に入ったらしく
神「気持ち悪いの?」
「はい。どうにかタクシー捕まえて帰りたくて、でも座れるかわからなくて、電車の方がいいかもしれなくて。」
パニック状態である。
神「とりあえず…駅まで送るよ。おんぶしようか?」
「ありがとうございます泣 おんぶはさすがに!大丈夫です!」
と、駅までよろよろ歩き始めたところ
神「あ、ちょっと財布とスマホ会社に取りに行ってくる。自分のペースでいいから行ってな。すぐ追いつくから。」
となり、一人になったのだが、まあ痛すぎて歩けず、電柱にもたれかかっていいたところ、後ろから早退を告げた先輩が現れた。
先輩「タクシー代、会社で出せることになったから、タクシー捕まえてあげる!」
遅れて神も現る。
神「病院行くか迷ってるんだって。この辺の探す?」
「すいませんほんとすいません!ありがとうございます!泣」

医者「急性腰痛だね。様子見てみよ。」

薬と湿布をもらい、リハビリ受けてテーピングしてタクシーで帰った。湿布ごときで良くなるかよ!!!と思ったのだが、まあ仕方ない。適当に入った病院だし。そんなこんなで様子を見たが、一向に良くならず、MRIを撮ったらヘルニアだった。

12月中旬、労災申請始まる

上司から労災なるんじゃね?と言われ、半信半疑ながらも申請することにした。
書類作成は全て業務委託している社労士の先生がやってくれた。
私がやることは療養補償の用紙を病院等へもっていき、審査を待つだけ。
(休業補償申請の際は、状況説明の絵を描かされた。)

母からの脅し

しかし、冒頭でも書いたが、腰痛、特にヘルニアの労災はおりにくいという噂を聞いていたのもあり、あまり期待はしていなかった。当時私生活でもストレスフルなことがあり、それに加えて一時的に働けなくなったこと、家賃は貯金から出さざるを得ないこと、毎月コツコツ頑張っていた貯金計画が崩れたこと、痛みの恐怖などが諸々重なって、とても辛かった。さらには、母親もかつて腰痛で労災申請したことがあったらしいのだが、自分は介護職だったけど審査が非常に面倒だった、大変だった、という話をしてきて、(普段デスクワークで重労働もしていないお前は)おりないんじゃないかと不安をあおり、心配してくれているのはわかるが、軽度の鬱になりかけた。

労基からの脅し

とりあえず12月と1月は休職し、ぶっちゃけ転職を考えていた時期でもあったから、いっそやめて実家で養生するかも考えた。2月から通常通り働ける自信もないけど、これ以上収入がないまま一人暮らしはつらい。そんな時に社労士先生宛に労基から電話があったらしい。
労基「あんまり休むと、審査おりないよ」
この内容を先輩から受け、更に焦った。
こっちは本気で痛みに耐えて悩んでいるのに、さぼってると思ってんのか????
ものすごく孤独感に苛まれた。労基はそれが仕事なのはわかるけど、世知辛いなと、夜な夜なひとり袖を濡らした。けど、3年は絶対続けると決めていた仕事を2年10カ月で辞める気持ちにはなれず、次のことも決めずに手放すのはリスキーだし、痛いし嫌だけど、10年後の自分が後悔しない選択を考えた結果、2月から復帰することを決めた。

2月末、労災認定通知届く

審査の結果は自宅にはがきがくると聞いていた。いつだろうかと不安になりながら過ごしていたところ、通っている病院から「立て替えている治療費を返金するので次回領収書を持ってきてください」と言われた。
療養補償の書類(様式5か7)を病院に提出してからは治療費を払ってないけど、提出前の治療費は、審査が通ってから返金しますね、と病院から言われていた。
通知はがきは届いてないけど、これはもしや・・・?!と胸が高鳴った。
その週末に、休職期間中の休業補償費が振り込まれていた。(ちなみにはがきは振込の翌日届いた)

振返り

社労士の先生が12月中旬に書類作成を始めて(おそらく労基への連絡なども)1月に書類を提出したと聞いている。
2月末に給付金の振込が完了しているので、ケガをしてから通知まで3カ月程度ということになる。
一般的に休業補償給付は3~6カ月かかると聞いていたので、早いほうかもしれない。
今回審査を通ることができたのは普段と異なる作業をしていたことが大きいと思う。
いつもデスクワークでたまたま痛めちゃった系だと、噂通り難しいのかもしれない。

ぶっちゃけ神降臨のくだりは必要ないかもしれないが、神がイケメンすぎたので残しておきたく書かせてもらった。(ちなみに40代既婚者子持ち)

復帰してから私は、とにかく体を柔らかくすることを心がけている。座りっぱなしにしないとか、ストレッチするとか。ストレスのセルフコントロールも今まで以上に意識するようになった。
動けなくなるレベルで腰を痛めてしまうと、精神的にも不安定になってしまうので、腰痛を感じている人はぜひ気を付けてほしい。